大昔はランプによる灯りでしたが、炭
鉱という島の特性から電気はかなり古い
時代から導入され、三菱系炭鉱の中では
最も早い、明治35年(1902)の事
でした。
大正6年(1917)に端島炭鉱の親
会社にあたる高島炭鉱の二子坑からの送
電海底電線ケーブルの敷設により、同年
送電が開始され、発電所も変電所に変わ
り、それ以降高島からの供給電力により
総ての電力がまかなわれました。早い時
期からの普及は、ひとえに巻揚機や空気
圧縮機(『黒ダイヤのトンネル』で詳細
解説)など炭鉱施設に必要な電力を確保
するためでした。
画像は鉱業所地区の変電所に残存する
変電板ですが、殆どが崩壊してしまった
鉱業所の建物の中では最も原型をとどめ
て残存する建物の中なので、鉄板製にも
かかわらずかろうじて残っています。
総鉄板製にも拘わらずかろうじて残存する配電盤