室内にエアコンがあるところは一カ所
もみあたりません。NPO法人<軍艦島
を世界遺産にする会>の代表坂本道徳氏
にお話を伺っても、エアコンは記憶にな
いということでした。
確かに昭和40年代といえばまだ地球
温暖化の問題もクローズアップされる前
の時代で、東京だったとしても夜はそれ
程暑いということもない時代でした。ま
してや海に囲まれた端島ならば、扇風機
程度で事足りたのかも知れません。
因みに炭鉱施設の内部には早くから冷
房が完備されていたらしく、昭和33年
(1958)の朝日新聞には切羽(坑道
内の実際に石炭を切り出す最先端部分)
に冷房装置が設置されていたことが報告
されています。
National 12インチ卓上扇 昭和28年(1953)11,300円