端島はその総ての敷地が岩礁および人口地盤の上に成り立っている島なため、岩礁には元来僅かながら植物の育成はありましたが、人工 地盤に至っては人が植樹しないかぎり植物が育成する事はなく、文字通り「緑なき島」でした。第二次世界大戦後、島内の人口が増えるに つれ、その生活環境の向上も考えられるようになり、そのひとつとして島内の緑化運動が盛んになりますが、これは当時国内で徐々に浸透 しはじめた緑化運動の影響もさることながら、緑なき島に緑を求める住民の無意識の渇望によるところが大きかったようです。

 

緑なき島

プロローグ 日本初の屋上庭園 屋上菜園 温室 壁面の緑色塗装 中ノ島水上公園 野母半島 <図>植物分布 閉山後の植物 緑化の考察